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松戸 鍼灸治療 心療内科

鍼灸治療

ストレスによる息苦しさ、めまい、喉のつまり感、動悸、吐き気、不眠、頭痛、首肩腰痛、慢性疲労、不妊、目の不調などに。全身のバランスを整えて自律神経の乱れを癒します。

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脳血管障害後遺症 片麻痺 パーキンソン病 心療内科

頭皮鍼治療

頭皮の特定の機能局在領域(脳の各機能に対応する部位)やツボに細い鍼を優しく刺激することで、脳機能の活性化、神経伝達の改善、自律神経のバランス調整、精神的な安定を目指す施術です。

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松戸市 鍼灸

症例集

息苦しさ、不眠、動悸、うつ症状、痛み、めまいなど、幅広い症状に鍼灸で改善をもたらした症例集です。自律神経の調整から、体調不良まで、心身の調和を取り戻す症例をご紹介します。

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新着情報

帯状疱疹後神経痛に対する鍼灸治療

82歳男性のケース

2014年の年末、82歳の男性が帯状疱疹を発症。

薬物治療によって数ヶ月後にいったん治癒しましたが、4年後の2018年に再発。再び左胸や左肩甲骨、左上腕にピリピリとした神経痛が現れ、以後現在(2025年)に至るまで痛みが持続しています。

ブロック注射など西洋医学的な治療も試みましたが、痛みの改善は見られませんでした。

身体所見と既往歴からみる「肺」の影響

この方の既往歴には、肺結核や肺腺がん、そして左母指先端の欠損(事故による)があります。

長年、木工職人として内装業に従事されており、アスベストなどの吸入による肺へのダメージが大きかったと考えられます。

身体を診察すると、左母指先端の欠損が確認され、左手太陰肺経(東洋医学で肺と関連する経絡)に沿って多数の硬結がみられました。

また、背部の肺兪(はいゆ)穴が両側とも深く陥凹し、帯状疱疹の痕や痛みの部位もすべて「肺」と関係のある部位に集中していました。

このことから、肺の弱りが胸部・肩甲骨・上腕の血液やリンパの流れを阻害し、治癒を妨げていると判断しました。

鍼灸治療の方針と効果

治療では、「肺」と関係の深い胸椎3番を中心に、腰椎や左手太陰肺経の経絡上の調整を鍼灸によって行いました。

すると、1ヶ月ほどで痛みの軽減が見られ、2ヶ月目には痛まない日も増加。長年悩まされてきた神経痛が、ようやく落ち着きを見せはじめました。

まとめ:帯状疱疹後遺症にも鍼灸治療は有効

帯状疱疹後神経痛は長期にわたって続くことが多く、一般的な治療で改善しないケースも少なくありません。

しかし、この症例のように東洋医学的な視点から身体全体を捉え、経絡の流れを整えることで症状が改善する可能性があります。

「何を試しても治らない」と感じている方にこそ、鍼灸治療という選択肢を知っていただきたいと思います。

現代医学は本当に「科学」なのか?〜ラトゥールが教えてくれたこと〜

私たちは「現代医学は科学的で正しい」と思いがちです。ですが、人類学や科学社会学の視点から見ると、少し違う見え方がしてきます。今回はフランスの思想家 ブリュノ・ラトゥール(Bruno Latour) の考え方をもとに、「医学も信仰である」とはどういうことかを、やさしく解説します。


科学って、本当に「中立」で「客観的」?

私たちは「科学は真実を明らかにする」と信じています。でもラトゥールはこう問いかけました。

科学的な“事実”は、研究室という現場で、人や道具やデータのやりとりの中から作られている。

つまり、「これは事実です!」と発表されるものも、実は長い議論や実験、そして社会的な合意の積み重ねによってようやく「事実」として扱われるようになるのです。


医学の「正しさ」も、実は社会が決めている

たとえば、風邪に抗生物質を出すべきか、がんに標準治療を使うべきか…。
こうした医学的な判断も、「科学的だから正しい」と思われがちですが、

  • そのとき主流の学説
  • 政治や制度(例:保険制度)
  • 社会の価値観(例:「早期発見が大事」など)

こういった人間社会の都合に大きく左右されています。


科学も「信仰のネットワーク」?

ラトゥールの主張の中で印象的なのが、「科学も宗教に似ている」という視点です。

科学も、専門家・実験機器・論文・制度などによる「信頼のネットワーク」によって支えられている。

つまり、私たちが薬や治療を「効く」と感じる背景には、その医師や制度、医学的な世界観を信じているという側面があるのです。


では、何を信じればいいの?

これは現代医学を否定する話ではありません。むしろ、こうした「科学のつくられ方」を知ることで、

  • 自分の体に合った医療を選ぶ力
  • 医師や制度に任せきりにしない姿勢
  • 代替医療や伝統医療を尊重する視点

を持つことができます。

ラトゥールの問いかけは、科学や医学を「信じる/信じない」で分けるのではなく、もっと深く理解し、使いこなすための視点なのです。


まとめ:ラトゥールが教えてくれたこと

  • 科学や医学の「事実」も、社会の中で作られたもの
  • 私たちは、科学を「信頼」によって受け入れている
  • だからこそ、自分の判断軸を持つことが大切

医学も東洋医学も、アーユルヴェーダも、「世界の見方」のひとつです。何を信じるかは、あなた自身が決めていいのです。

文責:プラナ松戸治療室

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男性にも「更年期」がある? 〜LOH症候群の実態と鍼灸でできること〜

「最近、やる気が出ない」「眠りが浅い」「なんだか毎日がつらい」——
そんな症状に心当たりのある中高年の男性、もしかするとそれは男性更年期障害(LOH症候群)かもしれません。

あまり知られていないこの症状ですが、実は多くの男性が密かに悩んでいます。今回はその実態とメカニズム、医学的な治療法、そして鍼灸がどのようにお役に立てるかについて、信頼できる情報をもとに丁寧にご紹介します。

男性更年期障害とは? 〜LOH症候群の正体〜

LOH(Late-Onset Hypogonadism)症候群とは、加齢によって男性ホルモン(テストステロン)が減少し、心身にさまざまな不調が現れる状態です。

女性の更年期に比べて知られていませんが、近年、医学的にもその存在が明らかになってきました。

中高年就労男性の約10%が該当? — 疫学データから見る実態

中高年就労男性のおよそ 約10%が更年期障害に苦しんでいます。

テストステロンは40 歳代で約 10%,50 歳代で約 20%,60 歳代で約 50% が境界領域以下になることが知られており、30代から緩やかに減少を始め、特に慢性ストレスや生活習慣の乱れがその減少を加速させます。

主な症状は? こんなサインが出ていたら要注意

身体的な症状:

  • 慢性的な疲労感
  • ほてり・発汗
  • 筋力や持久力の低下

精神的な症状:

  • 抑うつ気分・不安
  • 集中力や意欲の低下
  • イライラ、睡眠障害

性機能の変化:

  • 性欲の減退
  • 勃起機能の低下(ED)

原因は「テストステロン」の減少にあった

この症候群の中心的な原因は、男性ホルモン・テストステロンの低下です。

テストステロンは、筋肉や骨、心のバランス、性機能に深く関わるホルモン。
その分泌は、脳の視床下部→下垂体→精巣というホルモンの連携システム(HPG軸)によってコントロールされています。

加齢やストレスによりこの軸がうまく働かなくなると、テストステロンが減少し、さまざまな不調が起こります。

医学的な治療法:まずは正確な診断から

1. 血液検査

遊離テストステロン(Free-T)の値を確認します(8.5pg/mL未満が目安)。

2. 質問票

「AMSスコア(Aging Males’ Symptoms Scale)」というスクリーニングテストがあります。

3. 治療選択肢

  • テストステロン補充療法(TRT):注射や塗布剤を使用
  • 漢方薬:補中益気湯、八味地黄丸など(エビデンスは限定的)
  • 生活改善:運動、睡眠、禁煙、アルコール制限
  • 心理的ケア:抗うつ薬やカウンセリングも併用されることがあります

鍼灸でできること 〜心身の「バランス」を整える東洋医学のアプローチ〜

西洋医学の治療に加えて、鍼灸は補完療法として有望な選択肢となり得ます。

鍼灸の効果(考えられるメカニズム):

  • 自律神経を整える:ストレスによる交感神経の緊張を緩和
  • ホルモン分泌の調整:視床下部の活性化を通じたホルモン系への間接作用(仮説)
  • 性機能の改善:骨盤内の血流促進、神経調整(EDへの応用報告あり)

よく使われるツボ(臨床例):

腎兪、命門、関元、足三里、太渓、神門 など

これらは東洋医学でいう「腎虚」や「肝鬱気滞」の改善を意図した配穴です。

注意: 鍼灸は医学的な治療に代わるものではなく、医師の診断と併用する形で活用するのが理想です。

まとめ:男性更年期は「気のせい」ではない

男性更年期障害(LOH症候群)は、明確なホルモンの変化に基づく病態です。
それは同時に、心身のバランスを見つめ直すチャンスでもあります。

もしあなたや大切な方が思い当たる症状を感じていたら、まずは気軽にご相談ください。
医師との連携のもと、鍼灸による丁寧なサポートをご提案いたします。

代表プロフィール

稲森 英彦 Hidehiko INAMORI

プラナ松戸治療室代表

【略歴】
東京都生まれ。慶應義塾大学文学部卒。
1998年に鍼灸師資格を取得。心療内科クリニックに勤務し、東洋診療部門を立ち上げる。
2005年に自律神経系・心療内科系鍼灸院のプラナ松戸治療室を開設。
現在(2025年)臨床歴27年。

アクセス

JR武蔵野線
新八柱駅・新京成線八柱駅から徒歩3分。
千葉県松戸市日暮3-10-10 カーザ日暮505
TEL 047-301-9015
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