20代女性のご相談。
昨年の8月から毎月膀胱炎を繰り返していて、血尿、残尿感、痛みなどの症状が辛いとのこと。
病院での治療や漢方薬などを試してみても変わらないそうです。
膀胱炎は大腸菌や黄色ブドウ球菌などの細菌感染が原因と考えられており、そのため西洋医学では抗生物質などで殺菌する治療が行われます。
しかし大腸菌や黄色ブドウ球菌などはそこらじゅうに存在しています。それにも関わらず多くの方は膀胱炎にはなりません。つまり細菌が問題なのではなく、感染しやすい体の方に問題があると考える方が自然です。
このケースでは腰椎がねじれ、骨盤が歪み、泌尿器系の経絡に異状が出ていました。そのせいで膀胱の抵抗力が下がり、毎月膀胱炎になっていると考えられます。
2月より当治療室で鍼灸治療を開始しました。
異状のある部位を鍼灸で調整し、2診ほど行ったところ、毎月罹っていた膀胱炎にならなくなっていました。
良くなったと喜んでいた矢先、4月に再発。
もう一度詳しく体を診ると、左足首に古い捻挫の痕跡を見つけました。
お話を伺うと子供の頃からスポーツをやっていて、よく捻挫していたとのこと。
足首の捻挫は、女性の場合は生殖器に異状が出やすく、卵巣嚢腫などになりやすいのですが、今回のケースでは泌尿器に影響したようです。
足首を鍼灸で調整し、自宅で行う足首を調整する簡単なエクササイズを指示して様子をみることにしました。
その後4ヶ月近く経っても膀胱炎が再発しないことから治療終了としました。
一般的に膀胱炎は細菌感染が原因とされますが、むしろ腰椎や骨盤、泌尿器系の経絡といった体の方に問題があり、感染しやすくなっていることが少なくありません。
病院に行っても改善されない膀胱炎でお困りの方は、ぜひお近くの鍼灸院にご相談下さい。
体を整えることで不快な症状が改善されるかもしれません。