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人間関係がうまくいかない理由【パートナーシップ心理学講座①】


パートナーシップとは

パートナーシップとは、2名以上の人々の協力関係、共同関係をいいます。 私たちを取り巻く社会、家族、友人、恋人、親戚、職場などの人間関係は、 すべてパートナーシップがかかわっています。

適切なパートナーシップが築かれると、そこにはお互いを尊敬し合い、 助け合うような人間関係が生まれます。 和やかで温かい、和気あいあいとした協力関係です。

一方、適切なパートナーシップが築かれなかった場合、 支配するものとされるものという、パワー・ストラグル(権力闘争)が生じやすくなります。 争いの耐えない、殺伐とした冷たい関係です。

「無関心」という場合も協力関係が築けません。 無関心の深層心理は、人と関わらないことで自分が傷つかないようにしているのです。 放任主義などがこれにあたります。

パートナーシップの問題で、当治療室でとりわけ目立つのは夫婦間の問題。 夫が支配的で妻がそれに従い、 妻が心身ともに疲労して病気になってしまうケースです。 また最近では職場の人間関係に馴染めずに、 うつ病やパニック障害などを病むケースも増えています。

そして親が子供を支配するケース。 一時期「毒親」という言葉がはやりました。 親が子供を支配して、子供の人生を狂わしてしまうケースです。 親が子供を支配するやり方は多様で、 過保護、放任主義、残酷な言葉で傷つける、 直接的な暴力、性暴力などです。

このように育てられた子供は、共通して愛情不足になります。 そして親の愛情を渇望している子供は、親の言いなりになったり、 自己献身的な行動を取るようになります。

このような子供は成長しても 学校や職場でうまく人間関係を作れません。 それは親との関係を別の人たちにも投影してしまい、 依存的な関係を作ってしまうからです。

ですからパートナーシップ、人間関係をうまく作れない場合、 自分自身がどのように振るまっているかを知る必要があります。 自分を知ることによって、人間関係を改善させる糸口になるのです。

「私」を知る ーパートナーシップの根幹「自我」ーにつづく。