稲森 英彦 Hidehiko INAMORI
プラナ松戸治療室代表
【略歴】
東京都生まれ。慶應義塾大学文学部卒。
1998年に鍼灸師資格を取得。心療内科クリニックに勤務し、東洋診療部門を立ち上げる。
2005年に自律神経系・心療内科系鍼灸院のプラナ松戸治療室を開設。
現在(2025年)臨床歴27年。
ストレスによる息苦しさ、めまい、喉のつまり感、動悸、吐き気、不眠、頭痛、首肩腰痛、慢性疲労、不妊、目の不調などに。全身のバランスを整えて自律神経の乱れを癒します。
詳細はコチラ頭皮の特定の機能局在領域(脳の各機能に対応する部位)やツボに細い鍼を優しく刺激することで、脳機能の活性化、神経伝達の改善、自律神経のバランス調整、精神的な安定を目指す施術です。
詳細はコチラ息苦しさ、不眠、動悸、うつ症状、痛み、めまいなど、幅広い症状に鍼灸で改善をもたらした症例集です。自律神経の調整から、体調不良まで、心身の調和を取り戻す症例をご紹介します。
詳細はコチラご予約、ご相談、ご質問などはこちらのフォームをご利用下さい。
12月22日(時刻:08:38 太陽黄経:270度)は「冬至」である。
ところで東洋的な観方では、万物は「気」からなり、
その運動・変化も「気」によるとする。
そして気の状態を表現するのに、陰陽観がある。
陰陽観でいえば、冬至は「陰極」の状態であり、
つまり気が最も陰的な状態になるときである。
そしてそれは「気」が最も陽的な状態である
「夏至」に向かう転換点でもある。
易で言えば「一陽来復」であり、
季節でみれば、厳しい冬が終わり、温暖な春の始まりである。
この転換点である「冬至」に、
気功家たちは特別なエネルギーを感じ、
重要な練功日としている。
他の日と違って、格段の練功効果があるためだ。
また易に通じるものたちは、この日に「年筮」を立てる。
来年の運勢を占うのである。
さて、この重要な転換点である冬至。
来年の一年間の抱負や決意を持つには、最も適した日といえよう。
プラナ松戸治療室
久しぶりの都会の夜。
クリスマス間近で、
街は色とりどりのイルミネーションで彩られていた。
写真は表参道。美しい光の路が続く。
暗闇に光が灯されると、安心感や高揚感を覚えるのは何故だろう。
それは太古の昔、
暗闇に怯えて生きていた人類の記憶。
光は炎。
それは太古の人類にとって、生きる希望だったに違いない。
私たちのDNAに刻まれたその記憶が、甦るのかもしれない。
プラナ松戸治療室
赤ちゃんが自分の顔をタオルに擦りつけて、痒みに耐える姿。
真っ赤になった頬――
痛々しい限りだ。
いつもそばで見ている親御さんも、さぞ辛いだろう。
しかし大人のアトピーと違って、治療がうまくいった時には、
赤ちゃん特有のツルツルした、とてもキレイな肌に戻る。
今日最終治療を行なった赤ちゃんも、初診の時は頬を真っ赤にし、
お腹や足までアトピーが広がっていたが、今日はツルツルお肌だった。
ステロイドからもうまく離脱できて、無事に当治療室を卒業だ。
乳児のアトピーの原因には、アトピー素因や環境、
食物アレルギーなどが上げられている。
また生まれ月によって、発症率が大幅に偏っていることが知られていて、
7月から12月生まれで全体の70%を占めるのだ。
これは季節性アレルギー(スギ花粉など)との関連が示唆されている。
ところで東洋医学では体の歪みとエネルギーの停滞に注目する。
アトピーの乳児を診ると、頭部や頸部、胸部などが歪み、
エネルギーが停滞していることがある。
この状態がリンパシステムを阻害し、
アトピーを発症させている一因となっているのである。
何故、赤ちゃんの体が歪んでしまったのか?
それは出産時のダメージが残ったからである。
赤ちゃんは、狭い産道を通って外界に出てくるが、
柔軟で弾力性のある体は、普通はその影響を残さない。
しかし妊娠時や出産時に問題があった場合に影響が出ることがある。
例えば悪阻が酷かった、妊娠時に強い精神的ストレスに晒された、
出産に時間がかかったなどだ。
その影響で赤ちゃんの体が弱ってしまうのである。
具体的には、体の冷えと弾力性の低下という形で現れる。
その結果、産道を通った時のダメージが頭部や頸部、胸部などに残ってしまい、
体が歪み、リンパシステムを阻害してしまう。
今日診た赤ちゃんもそれらの部位に歪みがあった。
簡単な小児整体で歪みが取れると、体に温もりと弾力性が回復し、
停滞していたエネルギーが流れ出した。
そしてツルツルお肌に戻っていったのである。
アトピー素因や食物アレルギーなどは大切な要因だ。
しかし体が冷え、弾力性が低下することによる身体の構造的な歪みや
エネルギーの停滞なども考慮にいれる必要がある。
しかし注意点はそれだけではない。
赤ちゃんは自我がまだ外界と分離していないという特徴を持つ。
つまり外界で起こることの全てが、自分のことなのだ。
したがって親兄弟や、住環境の影響を強く受ける。
外界に不協和がある時、赤ちゃんにとっては強いストレスになり得る。
それがリンパシステムを阻害し、アトピーを悪化させる要因にもなるのである。
そのような点にも注意が必要である。