稲森 英彦 Hidehiko INAMORI
プラナ松戸治療室代表
【略歴】
東京都生まれ。慶應義塾大学文学部卒。
1998年に鍼灸師資格を取得後、心療内科に勤務。
2005年に自律神経系・心療内科系鍼灸院のプラナ松戸治療室を開設。
現在(2024年)臨床歴26年。
自律神経、内臓、骨格を整える鍼灸治療です。
ストレス性疾患、過呼吸、動悸、吐き気、めまい、頭痛、喉のつまり感、不眠、慢性的な首・肩・腰の痛み、慢性疲労、原因不明の不妊症、目の疲れ・痛みなどに。
現代医学、東洋医学、心理学の視点から総合的な健康相談をご提供いたします。
詳細はコチラプラナ松戸治療室の症例集です。めまい、息苦しさ、動悸、頻尿、聴覚過敏、不妊症、首の痛みなど。
詳細はコチラご予約、ご相談、ご質問などはこちらのフォームをご利用下さい。
座禅など瞑想(めいそう)の効用に関して、世界中で研究が行われている。1990年代からは脳画像を用いた研究が発表されるようになった。瞑想に詳しい東大医学部准教授の熊野宏昭さん(48)(ストレス防御・心身医学)が特に注目するのは、2005年の米国の研究論文だ。
座禅と同種の瞑想を10~20年間続けている人と一般の健常者の脳の画像を、磁気共鳴画像(MRI)を使って比較した。画像処理をしたうえで大脳皮質の厚みを比べてみたところ、2か所で明らかに厚みが増していた。「脳が活性化した部分で、血流量やエネルギーの消費が多くなり、容量が増えたという証拠」と、熊野さんは解説する。
厚くなっていたのは、「島(とう)」と呼ばれる部分。体の内部の変化を感じ取り、リラックスしている感覚や呼吸の状態などを受けて、快・不快などの「気分」をつくることにかかわる場所だ。
もう1か所は、「背内側前頭前野(はいないそくぜんとうぜんや)」。ここは、自分の思考や感覚を客観的に観察することに関係する。「自分が今、こう考えている」「こう感じている」と認識することで、初めて他人に共感することも可能になる。パニック障害などの患者はこの部分が逆に委縮しているという。
このことから、何が言えるのか? 熊野さんはこんな可能性を考えている。
〈1〉前頭葉の老化に伴う脳の委縮を予防できる。
〈2〉投薬が中心のパニック障害などの治療に利用できる。
〈3〉方法によっては、新たな能力が開発できる。
ただし、精神疾患を抱えている人は、試みる前に専門医に相談することが必要だ。たとえばうつ病の人は、座禅をしていて否定的な雑念につかまってしまう恐れもある。
(2008年8月21日 読売新聞)
仕事や家事、勉強……。現代社会をストレスと無縁で生きることは難しい。知らず知らずのうちに蓄積した心身の“ゆがみ”を正す手段として、座禅が注目されている。
瞑想(めいそう)のメカニズムに詳しい東大医学部准教授の熊野宏昭さん(48)(ストレス防御・心身医学)は、「脳科学の視点から見ても大きなリラックス効果がある」と座禅の効用を説明する。
学生時代から経験を積んできた熊野さんによると、座禅をしている最中、心身には不思議な変化が表れる。
座った直後は、「きちんと座れているか」「うまく呼吸できているか」など、何らかの対象に注意が集中しがちだが、しばらくすると、「空気や風と一体になったような感覚」に包まれるのだ。リズミカルで深い腹式呼吸を続けるうち、次第に呼吸していること自体も意識しなくなる。
「この心地よく自然に呼吸している状態がカギ」と熊野さんは話す。
この時、脳内では、神経伝達物質「セロトニン」の分泌が活発化している。この物質には、うつ状態や興奮状態などの感情の揺れを制御する働きがあり、心のバランスを保って「中庸」の状態をつくるのに役立つ。脳幹の中心部にあるセロトニン神経核で分泌され、脳内全体へと広がっていく。
実証例の一つが、東邦大医学部教授の有田秀穂さん(統合生理学)が学生らを対象に行った実験。深い腹式呼吸を20分続けた後の心理テストでは、不安や緊張の点数が下がり、活力のレベルが上がった。脳波を測定すると、目覚めている時に出るベータ波に混じり、リラックス時に現れるアルファ波も多く見られた。
座禅の深い腹式呼吸で、心と体がスッキリとしてくる証拠だという。
(2008年8月20日 読売新聞)
【施術理念②】
ここ数年心の病、特にうつ病が急増しているようです。
いろいろなうつ病に罹った人たちを診ていると、
多くの場合、やはり精神的なストレスが強いです。
もちろん元々ストレスに弱い素因があるのかもしれません。
マジメで完全主義の人が罹りやすいともいわれます。
多くの場合、会社や家庭内で、
持続的なストレスを受けている場合がほとんどです。
素因の上に精神的なストレスが持続的にかかった状態が続くと
うつ病を発症するのかもしれません。
そういった方達の体も、やはり強い冷えがあります。
持続的な精神的ストレスによって自律神経の交感神経が過剰に緊張し、
末梢の血管が収縮しているからでしょう。
ホルモンバランスも乱れていると思います。
冷えの結果、様々な身体症状がみられます。
不眠、頭痛、肩こり、腰痛、食欲がない、だるい、やる気がでないなどですが、
こういった症状が、精神状態にも悪影響をもたらしているようです。
身体症状と精神症状は、互いに悪循環を作り出しているんですね。
私の治療で冷えが取れてくると、身体症状はかなり改善されます。
様々な身体症状が少しずつ良くなっていくんです。
そうすると精神状態も少し改善されるようです。
悪循環が途切れるからだと思います。
患者さんの中には精神状態まで早期に改善されていく方も見られます。
しかし重度のうつ病の方は、根本的な精神状態の改善には、
かなり時間がかかります。
やはり認知療法などの心理療法や、時に薬物療法も必要だと思います。
様々な治療法を上手に利用して、治療していくことが大切だと思います。
プラナ松戸治療室 http://prana502.hp.infoseek.co.jp/