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松戸 鍼灸治療 心療内科

鍼灸治療

ストレスによる息苦しさ、めまい、喉のつまり感、動悸、吐き気、不眠、頭痛、首肩腰痛、慢性疲労、不妊、目の不調などに。全身のバランスを整えて自律神経の乱れを癒します。

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頭皮の特定の機能局在領域(脳の各機能に対応する部位)やツボに細い鍼を優しく刺激することで、脳機能の活性化、神経伝達の改善、自律神経のバランス調整、精神的な安定を目指す施術です。

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松戸市 鍼灸

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息苦しさ、不眠、動悸、うつ症状、痛み、めまいなど、幅広い症状に鍼灸で改善をもたらした症例集です。自律神経の調整から、体調不良まで、心身の調和を取り戻す症例をご紹介します。

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新着情報

2000年の時を超え、現代医療にも通じる知恵の宝庫!『黄帝内経』から学ぶ東洋医学の真髄

皆さんは『黄帝内経(こうていだいけい)』という言葉を耳にしたことがありますか? これは約2000年以上も前に中国で編纂された、現存する最古の医学書とされており、現在の私たちの生活にも密接に関わる「東洋医学」の基礎を築いた、まさにバイブルとも言える一冊なんです。

西洋医学とは異なる視点から、人間の体と健康について深く考察されている『黄帝内経』。今回はその全体像と、特に押さえておきたい重要な概念、そして鍼灸治療との関連性についてご紹介します。

『黄帝内経』ってどんな本?

『黄帝内経』は、紀元前200年頃から後漢時代にかけて編纂されたと考えられており、伝説の皇帝である「黄帝」が、名医たちとの対話を通じて医学の真理を問う、という問答形式で書かれています。

この書物は、大きく分けて二つのパートで構成されています。

  • 『素問(そもん)』: 人体の生理、病気のメカニズム、そして健康を保つための養生法といった、東洋医学の基本的な理論が詳しく解説されています。
  • 『霊枢(れいすう)』: 鍼灸治療に特化した内容で、経絡(けいらく)や経穴(けいけつ、いわゆるツボ)の具体的な位置や、それらを用いた治療法が記されています。

つまり、『黄帝内経』は単なる医学書ではなく、当時の人々の宇宙観や哲学、そして人間と自然の関係性までが織り込まれた、非常に奥深い書物なのです。

『黄帝内経』を理解するためのカギ!最も重要な3つの概念

『黄帝内経』の膨大な内容の中から、特に「これだけは知っておきたい!」という重要な概念を3つご紹介します。これらは東洋医学の全ての理論の土台となっています。

1. 陰陽五行説(いんようごぎょうせつ)

これこそが『黄帝内経』の、そして東洋医学の最も根幹をなす思想です。

  • 陰陽説: 世の中のあらゆるものは、対立しながらも補完し合う「陰」と「陽」という二つの側面で成り立っているという考え方です。例えば、昼と夜、男性と女性、熱と寒など。人体においても、臓器や気血、体の部位などすべてが陰陽に分類され、そのバランスが健康状態を左右すると考えます。
  • 五行説: 自然界のすべてのものを「木・火・土・金・水」の五つの要素に分類し、これらが互いに影響し合う(生み出し、抑制し合う)関係にあるとします。これを人体の五臓(肝・心・脾・肺・腎)や、季節、味覚などと結びつけ、病気の原因や治療法を導き出します。

この陰陽五行説は、病気の診断から治療法の選択、さらには日々の養生法に至るまで、東洋医学のあらゆる側面に深く関わっています。

2. 気(き)の概念

「気」と聞くと、スピリチュアルなイメージを持つ方もいるかもしれませんが、東洋医学においては生命活動の根源となるエネルギーであり、非常に重要な概念です。

気は私たちの体内を絶えず巡っており、臓器の働き、血液の循環、体温の維持、免疫力など、あらゆる生命活動を司っています。

気が不足したり、滞ったり、あるいは乱れたりすることで、様々な不調や病気が引き起こされると考えます。東洋医学の治療は、この「気」のバランスを整えることに主眼が置かれています。

3. 天人合一(てんじんごういつ)の思想

これは「人間は自然の一部であり、自然の法則や環境の変化に影響を受ける」という考え方です。

季節の移り変わりや、日々の気候の変化が私たちの心身にどう影響するか、そしてそれに合わせてどのように生活すべきか(養生)を教えてくれます。

例えば、夏には体の熱を冷ますものを摂り、冬には体を温めるものを摂る、といった生活の知恵もこの思想に基づいています。

病気もまた、自然との不調和から生じると考えられ、人間全体を一つの小宇宙として捉える「整体観」の根底にあります。

『黄帝内経』と鍼灸治療

『黄帝内経』は、鍼灸治療の理論的基盤を築いた書物でもあります。特に『霊枢』には、経絡(気が流れるルート)や経穴(ツボ、気の出入り口)に関する詳細な記述があり、これらが鍼灸師の治療の根拠となっています。

東洋医学では、体の中には気の他に、血(けつ)や水(すい)(津液とも呼ばれる体液)が常に巡っていると考えられています。これらが正常に流れることで、私たちの体の生理機能は円滑に働き、健康が保たれます。

しかし、ストレスや不規則な生活、環境の変化などによって、これらの流れが滞ることがあります。特に「気」の流れが滞ると、痛みやだるさ、臓腑の機能低下など様々な不調が現れます。

ここで鍼灸治療の出番です。鍼灸では、体の表面にある特定の経穴(ツボ)に鍼を刺入したり、お灸で熱を加えることで、体内の気の流れを整えます。

滞っていた気の流れをスムーズにし、同時に血や水の循環も改善することで、乱れていた人体の生理機能を正常に戻し、病気を根本から癒すことを目指します。

「病を治す」だけでなく、「病になりにくい体を作る」という予防医学の観点も、鍼灸治療には深く根付いています。

まとめ

『黄帝内経』は、単に体の症状を治療するだけでなく、病気の根本原因を探り、人間全体を自然との調和の中で捉えるという、非常に壮大で実践的な医学書です。

「病になる前に防ぐ(未病)」という考え方や、心と体のつながりを重視する視点は、現代社会において改めて注目されています。

2000年の時を超えて語り継がれる『黄帝内経』の知恵は、鍼灸治療を通して私たちの健康と豊かな生活にも、きっと役立つヒントを与えてくれるはずです。

もし興味を持たれたら、ぜひ一度『黄帝内経』の世界、そして鍼灸治療について調べてみてはいかがでしょうか?

帯状疱疹後神経痛に対する鍼灸治療

82歳男性のケース

2014年の年末、82歳の男性が帯状疱疹を発症。

薬物治療によって数ヶ月後にいったん治癒しましたが、4年後の2018年に再発。再び左胸や左肩甲骨、左上腕にピリピリとした神経痛が現れ、以後現在(2025年)に至るまで痛みが持続しています。

ブロック注射など西洋医学的な治療も試みましたが、痛みの改善は見られませんでした。

身体所見と既往歴からみる「肺」の影響

この方の既往歴には、肺結核や肺腺がん、そして左母指先端の欠損(事故による)があります。

長年、木工職人として内装業に従事されており、アスベストなどの吸入による肺へのダメージが大きかったと考えられます。

身体を診察すると、左母指先端の欠損が確認され、左手太陰肺経(東洋医学で肺と関連する経絡)に沿って多数の硬結がみられました。

また、背部の肺兪(はいゆ)穴が両側とも深く陥凹し、帯状疱疹の痕や痛みの部位もすべて「肺」と関係のある部位に集中していました。

このことから、肺の弱りが胸部・肩甲骨・上腕の血液やリンパの流れを阻害し、治癒を妨げていると判断しました。

鍼灸治療の方針と効果

治療では、「肺」と関係の深い胸椎3番を中心に、腰椎や左手太陰肺経の経絡上の調整を鍼灸によって行いました。

すると、1ヶ月ほどで痛みの軽減が見られ、2ヶ月目には痛まない日も増加。長年悩まされてきた神経痛が、ようやく落ち着きを見せはじめました。

まとめ:帯状疱疹後遺症にも鍼灸治療は有効

帯状疱疹後神経痛は長期にわたって続くことが多く、一般的な治療で改善しないケースも少なくありません。

しかし、この症例のように東洋医学的な視点から身体全体を捉え、経絡の流れを整えることで症状が改善する可能性があります。

「何を試しても治らない」と感じている方にこそ、鍼灸治療という選択肢を知っていただきたいと思います。

現代医学は本当に「科学」なのか?〜ラトゥールが教えてくれたこと〜

私たちは「現代医学は科学的で正しい」と思いがちです。ですが、人類学や科学社会学の視点から見ると、少し違う見え方がしてきます。今回はフランスの思想家 ブリュノ・ラトゥール(Bruno Latour) の考え方をもとに、「医学も信仰である」とはどういうことかを、やさしく解説します。


科学って、本当に「中立」で「客観的」?

私たちは「科学は真実を明らかにする」と信じています。でもラトゥールはこう問いかけました。

科学的な“事実”は、研究室という現場で、人や道具やデータのやりとりの中から作られている。

つまり、「これは事実です!」と発表されるものも、実は長い議論や実験、そして社会的な合意の積み重ねによってようやく「事実」として扱われるようになるのです。


医学の「正しさ」も、実は社会が決めている

たとえば、風邪に抗生物質を出すべきか、がんに標準治療を使うべきか…。
こうした医学的な判断も、「科学的だから正しい」と思われがちですが、

  • そのとき主流の学説
  • 政治や制度(例:保険制度)
  • 社会の価値観(例:「早期発見が大事」など)

こういった人間社会の都合に大きく左右されています。


科学も「信仰のネットワーク」?

ラトゥールの主張の中で印象的なのが、「科学も宗教に似ている」という視点です。

科学も、専門家・実験機器・論文・制度などによる「信頼のネットワーク」によって支えられている。

つまり、私たちが薬や治療を「効く」と感じる背景には、その医師や制度、医学的な世界観を信じているという側面があるのです。


では、何を信じればいいの?

これは現代医学を否定する話ではありません。むしろ、こうした「科学のつくられ方」を知ることで、

  • 自分の体に合った医療を選ぶ力
  • 医師や制度に任せきりにしない姿勢
  • 代替医療や伝統医療を尊重する視点

を持つことができます。

ラトゥールの問いかけは、科学や医学を「信じる/信じない」で分けるのではなく、もっと深く理解し、使いこなすための視点なのです。


まとめ:ラトゥールが教えてくれたこと

  • 科学や医学の「事実」も、社会の中で作られたもの
  • 私たちは、科学を「信頼」によって受け入れている
  • だからこそ、自分の判断軸を持つことが大切

医学も東洋医学も、アーユルヴェーダも、「世界の見方」のひとつです。何を信じるかは、あなた自身が決めていいのです。

文責:プラナ松戸治療室

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代表プロフィール

稲森 英彦 Hidehiko INAMORI

プラナ松戸治療室代表

【略歴】
東京都生まれ。慶應義塾大学文学部卒。
1998年に鍼灸師資格を取得。心療内科クリニックに勤務し、東洋診療部門を立ち上げる。
2005年に自律神経系・心療内科系鍼灸院のプラナ松戸治療室を開設。
現在(2025年)臨床歴27年。

アクセス

JR武蔵野線
新八柱駅・新京成線八柱駅から徒歩3分。
千葉県松戸市日暮3-10-10 カーザ日暮505
TEL 047-301-9015
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