「涙」には癒しの効果があります。
嬉しいときにも涙を流しますが、
悲しいときに流す涙には、ACTHというホルモンが多く含まれています。
ACTHは副腎に働きかけ、コルチゾールなどのホルモンの分泌を促します。
コルチゾールはストレスホルモンの一つで、血圧や血糖を上げます。
困ったことに、このホルモンの分泌量が多いと脳の海馬を委縮させてしまいます。
海馬は短期記憶を司る脳の一部です。
近年PTSD(外傷後ストレス障害)の方の多くに海馬の委縮が認められていますが、
それがPTSDの恐怖体験記憶のフラッシュバックに関係しているようです。
この海馬の委縮に、コルチゾールが関わっているのです。
そして涙は、コルチゾールの分泌を促すACTHを体外へ排出させる働きがあります。
患者さんにお話を伺っている時や鍼治療中に涙を流す方がおられますが、
それは体の機能が回復し、ストレスを解消しようとしている証です。
涙を流した後は、皆さんスッキリとしたお顔をされています。
「流れない涙」は、後々まで体に残ります。
悲しい時は泣けばいいのです。
ただ素直に。
プラナ松戸治療室