「肩こりがつらい」「最近肩が上がらない」――そんなお悩みをお持ちの方は多いのではないでしょうか。単なる筋肉の疲労や加齢のせいにしていませんか?
実は、肩の痛みやこりの背景には“内臓の疲労”が隠れていることが少なくありません。これは東洋医学でも現代医学でも、しばしば見られる事実です。
肩に力が入る「食いしん坊タイプ」は胃や膵臓が疲れている
よく食べる人は無意識に肩に力が入りやすい傾向があります。
鏡でご自身の肩の高さを見てみてください。左右で違いがある場合、それは内臓の疲労による体の偏りかもしれません。
特に以下のような内臓と関係します:
- 胃:口寂しくてつねに何か食べている人は胃が疲れることで、左肩が硬くなりやすい。
- 膵臓:甘いものが好きな人は膵臓に負担がかかり、左肩がこわばりやすい。
- 肝臓:アルコールやストレスで肝臓が疲弊すると、右肩に慢性的なこりを感じやすい。
こうした内臓由来の肩こりは、筋肉を揉んだり電気を当てたりしても根本的には改善しにくいのです。
四十肩・五十肩は「目」「心臓」「脳」との関係がある
「突然肩が上がらなくなった」「後ろに手が回らない」――これはいわゆる四十肩・五十肩の典型的な症状です。しかし、これもただの老化現象と片づけてはいけません。
実際には、目の疲れ・心臓・脳の血流不全など、内臓や神経系のサインとして現れていることが多いのです。
- 左肩の痛み・動きの悪さ:心臓の疲れや循環器系の問題と関連が深い。
- 右肩の不調:脳の血流や自律神経系の乱れが関係することがある。
- 目の酷使:視神経は肩甲骨周辺とつながりがあり、慢性疲労は肩関節に反映されやすい。
つまり、肩の症状は体の中心部、特に循環や神経系の状態を映す鏡でもあるのです。
肩の治療だけでは解決しない理由
「いくらマッサージしても良くならない」
「整体で矯正しても、また戻ってしまう」
そんな声をよく耳にします。これは、本当の原因が筋肉の外側ではなく、体の内側――つまり内臓や血流にあるからです。
東洋医学では、肩や首のこりを「気血の滞り」と見なし、単なる筋肉の緊張ではなく、気の偏りや内臓機能のアンバランスが原因であると考えます。
そのため、当治療室では肩だけでなく、胃腸や肝臓の状態、目の疲労、心臓や脳の働きにも注目し、全身を整えるアプローチを大切にしています。
肩の不調は“体からのメッセージ”
つらい肩こりや痛みを「年齢のせい」とあきらめる前に、体がどんなサインを送っているのかに耳を傾けてみてください。
肩は、内臓や神経系の不調をいち早く伝えてくれる“センサー”のような役割を果たしています。
当治療室では、こうした体の声を丁寧に読み取りながら、あなたに必要な施術をご提案しています。一時的な対処ではなく、本当の原因にアプローチする鍼灸治療を体験してみませんか?