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便秘を整えてアトピーを改善!東洋医学×腸活で肌の根本ケアを


アトピーと便秘、実はつながっている?

アトピー性皮膚炎は、かゆみや湿疹が慢性的に続く皮膚疾患ですが、

実は多くの患者さんが「便秘」にも悩んでいます。

便秘があることで腸内環境が乱れ、

皮膚の炎症が悪化しやすくなることが、近年の研究で分かってきました。

東洋医学では「肺と大腸は表裏の関係」

東洋医学の五行論では、「肺(皮膚をつかさどる)」と「大腸(排泄器官)」は表裏一体の関係にあるとされます。

つまり、大腸の働き(排泄)が滞ると、肺=皮膚の状態にも影響が出るのです。

また、便秘によって「熱」がこもると、それが皮膚に現れてかゆみや赤み、湿疹として現れることがあります。

鍼灸で整える“腸と皮膚のつながり”

鍼灸治療では、以下のような経絡を使って腸と皮膚のバランスを整えることができます:

• 大腸経・肺経の調整:手の陽明大腸経は皮膚と深い関わりがあり、便秘や肌荒れに効果的

• 腹部の調整(天枢、大巨、中脘など):腸の動きを活性化し、お通じを促進

• 背部兪穴(大腸兪・肺兪など):内臓と自律神経を同時に整えることで、全体の巡りを改善

鍼灸によって腸の働きを促し、気血水の巡りを整えることで、皮膚の自己治癒力が引き出されていきます。

腸内環境とアトピーの関係:現代医学の視点

近年の研究では、以下のような事実が報告されています:

• 便秘がある人は腸内細菌のバランスが乱れている

• 腸内の炎症や「リーキーガット」がアレルギー反応を助長する

• 腸内で作られる短鎖脂肪酸(酪酸など)が、皮膚の炎症を抑える働きを持つ

つまり、腸の調子を整えることで、アトピーの症状そのものが改善する可能性があるのです。

鍼灸×生活改善でアプローチ!

鍼灸に加え、日常生活での取り組みも組み合わせると、効果はさらに高まります:

• 発酵食品や食物繊維を多く摂る(腸内環境を整える)

• 十分な水分摂取(1.5〜2L)

• 軽い運動やストレッチ(腸のぜん動運動を促す)

• 規則的な排便習慣を作る

東洋医学の考え方では、からだ全体の「巡り」が整うことで、皮膚も内臓も調和していきます。

まとめ|腸を整えて、アトピーと向き合う新しい視点

アトピー治療は「塗って抑える」だけではなく、

内側=腸から整えるアプローチがとても大切です。

便秘のある方は、ぜひ一度「腸と皮膚の関係」に目を向けてみてください。

鍼灸と生活改善の組み合わせで、肌の変化を感じられるはずです。

【参考文献】

• Watanabe K. et al. (2018). Pediatric Dermatology

• Lee S.Y. et al. (2021). Journal of Dermatology

• 『黄帝内経』、臓腑経絡学説に基づく解釈

• Chang C.J. et al. (2016). Meta-analysis on probiotics and allergic disease