ストレスが自己免疫疾患のリスクを高める
自然災害や事件、事故、裏切り、深刻な病気の発覚など、ときに私たちはショックな出来事に見舞われることがあります。
そのようなとき、体が緊張し、血の気が引くような感じになり、心臓の鼓動が激しくなるなどの情動を経験します。
このようなストレスフルな経験をしたとき、私たちの免疫システムが乱れ、膠原病やリウマチなどの自己免疫疾患になることがあります。
自己免疫疾患の代表的な例であるSLEは、多様な臨床症状を示し、ストレスが引き金となって発症や悪化を引き起こすことが知られています。
免疫システムは非常に繊細なバランスを保っている必要があります。免疫が弱すぎると感染症で重症化し、強すぎると自己免疫疾患を引き起こします。ストレスによってこのバランスが崩れると、自己免疫疾患発症のリスクが高まるのです。
胸椎の歪みが免疫システムのはたらきを乱す
そのような方の体を観察すると、多くの場合胸椎がこわばり、捻れてしまっています。
(Thanks to @visiblebody)
そしてこの歪みは免疫系の司令塔である「T細胞」を生み出す「胸腺(Thymus)」に影響します。
(「Wikipedia」https://en.wikipedia.org/wiki/Thymusより。)
T細胞は胸腺から生まれる免疫細胞で、自己と非自己を認識する役割を担います。
T細胞は非自己と認識したウイルス、細菌、異常な細胞などを他の免疫細胞に指令を出して破壊させます。この働きのおかげで私たちはウイルス性疾患やガンなどから守られれているのです。
しかしストレスで胸腺の働きが低下するとT細胞が影響を受け、自己の細胞も破壊し始めます。これが膠原病やSLE、リウマチ、潰瘍性大腸炎、クローン病などの自己免疫疾患です。
胸椎を調整し免疫システムを正常化させる
当治療室の脊椎鍼灸治療では、このような自己免疫疾患は、まずは歪んでしまった胸椎の調整を行います。
そうすることで胸腺の働きが回復し、免疫システムの正常化が期待できるのです。
年単位の時間はかかってしまいますが、次第に炎症反応が低下していき、いつの間にか症状がなくなっていくケースが少なくありません。
現代医学的な治療を基本としますが、鍼灸などの東洋医学的な治療を加えることで体全体が根本から整っていきます。
体に爽快感が生まれ、現代医学とは全く異なる次元での治癒を経験できることでしょう。