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東洋医学の世界1 ~最も古くて、新しい医療~


 東洋医学といえば、多くの方が漢方薬を思い浮かべるのではないでしょうか?
鍼灸や推拿(すいな;中国式按摩法)、気功などの手段を連想する人はかなりツウな方でしょう。

 日本で東洋医学といえば、一般的には中国医学を指します。
中国で生まれ、3世紀頃に日本に入り発展してきた医学体系です。

 この医学には、漢方薬や鍼灸、推拿、薬膳などの手段がありますが、実は全て同じ目的を持っています。それは人体の「気」を調整しようとしているのです。

 中国で「気」とは、この世界を構成している最小単位として理解され、全ての運動の根本でもあるとしています。現代物理学では、この世界の最小単位をクォークやレプトンなどの素粒子を考えていますが、これと似ていますが、「気」はさらに精神性も含んだ概念と言えるでしょうか。そんな考えが数千年前に存在していたことに驚きを覚えます。

 この世を構成している最小単位ですから、机や椅子、山や川なども「気」で出来ていると言えますし、もちろん人体も「気」で出来ている訳です。また「全ての運動の根本」ですから、全ての生命活動や四季の移ろいも「気」の作用ということになります。

 人体を構成する「気」は常に変化します。呼吸や飲食などで新たな「気」は取り入れられ、内臓で精製され、全身を巡り、そして排泄されていきます。内臓から体表へ、体表から内臓へと「気」を巡らせるルートを「経絡(けいらく)」といい、この流れに異常が起こると病になると考えます。東洋医学の各手段は、これらの気の異常を是正しようとしているのです。

 このような医学体系は現代科学からすれば荒唐無稽に感じられますが、経験医学として今日まで脈々と受け継がれ、多くの人々の心身の健康に貢献してきました。現在、西洋諸国ではこのような東洋医学が大変注目され、多くの日本の鍼灸師などが海外に招かれ、日本の伝承医学を紹介しています。西洋諸国の人々からすれば、最も古く最も新しい医学となるのでしょう
プラナ松戸治療室