「喉が締め付けられる感じ」とか「何か喉に詰まったような感じ」
というような症状があります。
この症状は、東洋医学では「梅核気(ばいかくき)」と呼ばれるもので、
数千年前からデリケートな女性に起こりやすい症状として知られていて、
更年期にも起こりやすい症状です。
このとき付随する症状として、みぞおちが苦しい、息がしづらい、
胃腸の調子が悪い、不整脈などがあります。
現代医学の「ヒステリー球(食道神経症)」の概念に近いもので、
自律神経症状のひとつと考えられます。
医学的検査をしても、特に異常が現われないのが特徴です。
東洋医学では疲労(腎虚)が重なり、ストレスなどで気が停滞(肝鬱)した場合に、
痰飲が喉に生じて起こると考えます。
簡単に言えば、のぼせの一種と言えるでしょう。
この症状が生じる原因としては、疲労、ストレス、
食べ過ぎ(量が多い、甘いもの、冷たい飲食など)などであり、
鍼治療を行ない生活習慣に注意すれば、比較的治りやすい症状です。
最近はうつ病の患者さんが急増していますが、
梅核気の症状は、かなりストレスを受けている時に起こりやすい症状です。
心身ともに疲れていて、
うつ病などの危険な状態に向かっているシグナルとも受け取れます。
是非とも梅核気のレベルで治療を受け、心身を整えて頂きたいと思います。