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鍼灸治療についてのご質問

何回くらい通えばいいですか?

病の深さや期間、生活態度、年齢などで異なります。

病が治まるまでの期間は、その病の深さや期間、生活態度、年齢、精神状態などに左右されます。病が浅い場合は数回で症状の軽減や消失が見られます。反対に病が深い場合は数ヵ月かかる場合もあります。

例えばギックリ腰(急性腰痛)は、多くの場合1〜3回ほどで症状が治まります。一方、喘息やアトピー性皮膚炎などは数ヵ月以上かかるのが普通です。パニック障害やうつ病も、病の深さにより治療期間は異なります。まずは5回ほど治療を行い変化をみます。

一般的に発症が古い場合や精神的ストレスが強い場合、高齢者などは治療期間が長く、その逆は治療期間が短い傾向にあります。

治療間隔はどうすればいいですか?

急性の症状以外は、2回目の治療は初診日の翌週に行います。

その後、週1回の治療を4-5週間ほど続け、状態をみながら10日間に1回、隔週と治療間隔を空けていきます。

体は病的であっても長年バランス取ってきた元の状態に戻ろうとします。

ですから治療の間隔が空き過ぎると、元の病的な状態に戻ってから再び治療することになり、なかなか良くなりません。元に戻る前に加療する必要があるのです。

ギックリ腰のような急性の病では1日おきに数回治療します。

薬は止めた方がいいですか?

病院から処方されている薬は継続して下さい。服薬を自己判断で中止することは大変危険です。

特にうつ病やパニック障害で長期間服薬されている方は、体が薬に依存しています。その状態で突然服薬を中止すると、多様な症状が出て苦しむことになります。

鍼灸治療を続けていくと、体調が改善されることで自然と薬を飲み忘れることが出てきます。そのような状態になったら担当医と相談の上、徐々に減薬されるといいでしょう。

妊娠中でも治療は受けられますか?

はい。不妊治療で当治療室を受診され、その後妊娠。妊娠中から出産されるまでずっと鍼を受けられる方も多いです。

妊娠中に鍼を受けていると、出産が楽になります。また出産後に育児疲れのケアで、継続して来院される方もおられます。

治療後に気をつけることはありますか?

鍼灸治療は治療後の過ごし方が重要です。

鍼灸治療は生体機能を正常に戻して「自然治癒力」で病を治めるものです。自然治癒力が最も働くのは、ゆったりとリラックスし、心穏やかにしているときです。

したがって鍼灸治療後は運動やお酒、入浴などを控える必要があります。

また治療後はご自宅に戻ってから30分ほど仮眠されると治療効果がより良く出ます。

好転反応とは何ですか?

好転反応は排泄・調整反応です。好転反応は東洋医学では「瞑眩(めんげん)反応」といいます。瞑眩反応とは生体機能が回復して体が温まってきたときに起こる排泄・調整反応です。

病の時は体が冷えて循環が悪く、体にさまざまな不要物・老廃物が溜まっています。生体機能が回復するとこれらを体外へ排泄するようになります。

汗、鼻水、咳、ゲップ、嘔吐、尿、便、生理血などです。

これらの反応が出ているときに体にダルさや痛みを感じる方もいます。場合によってはカゼ症状が現れることもあります。不要物・老廃物は体外に排泄することが大切であり、基本的にこの排泄反応は薬で止めない方が良いです。

鍼灸に副作用はありますか?

基本的に鍼灸に副作用はありません。

鍼灸は緊張してこわばった身体を弛め、子供のような温かく弾力性のある身体に戻して自然治癒力を活性化させる治療法です。ですから副作用はありません。

ただし、不安障害(ノイローゼ)や転換性障害(ヒステリー)のように、不安や恐れの感情が身体症状を創り出す精神疾患のある方は、不安や恐れを抱えたまま鍼灸を受けると、治療後にさまざまな症状を創り出すことがあります。

このような精神疾患には、まずは精神科医の専門的な治療が必要です。