Go to Top

春先のめまいの鍼灸治療


◼︎春は体が緩み開きじめる季節

まだまだ寒い日が続きますが立春を過ぎて、暦上は春ということになります。春は東洋医学では陽気が高まる季節といいますが、この時期は体が緩み開く季節なのです。1月頃から後頭骨が開いてきます。それに連動する形で2月には胸郭が、そして3月には骨盤が順次開きます。

秋冬の寒い季節に体が締まり閉じて、春夏の暖かい季節に体は緩み開きます。こうして体は季節に応じながら陰陽の変化をしているのです。

◼︎体が緩み開くと活動的になる

閉じた体が開くことにより、体は活動的になっていきます。気持ちもウキウキするようになり、動ける体になるのです。3月までには骨盤が開き、性欲も高まります。

完全に体が緩み開くと、だるさや眠気を感じます。この状態が「春眠暁を覚えず」の状態です。やがて体が軽くなり、活動的になるのです。しかしまだ無理は禁物です。活動期のはじめで非常にデリケートな時期ですから、本格的な活動は初夏まで待ちましょう。

◼︎体が季節の変化に応じないと「めまい」などの症状が現れる

体に弾力のある方は、この季節の変化に順応して春の体になっていきます。この時期にカゼを引いたり下痢をすることがありますが、それは一種のデトックスです。薬を使わずに足湯などをしながら経過させると、体に弾力が戻り春の体になります。春は排泄・調整の時期なのです。

秋や冬に無理をして、体に弾力がない方はこの季節の身体変化についていけず、さまざまな問題が生じてきます。この時期に多い症状に「めまい」がありますが、これは頸部に弾力がなくなった方に発症しやすい症状です。

その原因は秋冬の水分不足・精神的ストレス・体の冷え・過食などです。カゼや下痢などの天然のデトックスが機能しない方は、鍼灸で体のこわばりを取り、足湯(そくとう)や脚湯(きゃくとう)などで体の弾力を取り戻す必要があります。