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帝王切開後の体調不良


厚労省による医療機関へのサンプル調査によると、帝王切開の割合は、1990年の10.0%、02年の15.2%、11年は19.2%と20年間で2倍近く増え続けています。

出生数をみると、1990年が1,221,585人、2009年が1,070,035人、2010年が1,071,304人、2011年が1,050,806人と減少していることから、帝王切開数の増加は自然なものではないようです(図1)。

   厚労省「平成24年(2012)人口動態統計の年間推計」より転載

自然分娩には様々なリスクがあり、訴訟を恐れる医療機関による意図的な増加と考えられます。

帝王切開の部位は、東洋医学で言う「下丹田」です。「丹田」とは生命エネルギーの「気」が集まるところで、心身の健康を維持するためにとても重要な部位です。

上・中・下の丹田が人体に存在しますが、下丹田は特に身体の健康に直接関わります。

ところで昔から物事に動じない人を「肚(ハラ)が据わった人」といいますが、肚(ハラ)とは下丹田のことです。ここに気が満ちることで心身が落ち着きます。

武道で呼吸法により肚を練るのは、生死をかけた闘いで心身を落ち着かせ、最高のパフォーマンスを得るためです。

この下丹田を帝王切開で傷めると、内臓が冷えてのぼせ易くなります。
特に元々体力がなく、体の冷えている方はそのリスクが高くなります。

手足が冷える、体がだるい、呼吸が苦しい、動悸がする、首や肩が凝るなどの症状が出やすくなります。

また免疫力が落ちてカゼを引きやすくなったり、アレルギー症状が出ることもあります。

さらにこのような状態が続くと精神的にも不安定になりやすく、場合によってはパニック発作や抑うつ症状が表れることもあります。

帝王切開の傷を鍼灸で処置をしながら内臓の冷えをとることで、不快な心身の症状は治まっていきます。はやめに対処されると良いでしょう。