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女性のための東洋医学  -女性と冷えの関係-


著者の治療室には、20~30代の女性が比較的多く来院します。
不妊、逆子、自律神経障害、うつ病、パニック障害などで来院されますが、
患者さんとお話していると、
女性にとって大敵である「冷え」について無頓着な方もおられ、
少々不安になることがあります。
上記のような症状に、実は冷えが大きく関わっています。

東洋では、「陰」と「陽」で万物の性質を表現しようとしますが、
それによると男は「陽体」であり、女性は「陰体」であるといいます。

「陽」とは、動的、温かい、上、表、外などを象徴し、
「陰」とは、静的、冷たい、下、裏、内などを象徴しています。

女性が「陰体」とは、男性に比べて体が冷えやすいと理解できます。

ところで生きているということは「温かい(熱)」ということであり、
死は冷えの極致です。
私達の体は生まれた時は温かく柔軟で、
死体は冷えて硬直しています。

つまり冷やすということは死に向かうことであり、
多様な病を生むことにもなります。
陰体の女性は、陽体の男性よりも体を冷やしてはいけないのです。

女性が陰体である理由は、
妊娠時に胎児という「熱」の塊を腹中に抱いたときに、
バランスが取れるためと考えられます。
陽体の男性が、熱の塊である胎児を腹中に抱けば、
逆上せてしまうでしょう。

また月経とは、生命を生む「熱」が体中から子宮に集まる現象と理解でき、
通常よりも体の冷えを強く感じます。ですからカゼなども引き易くなります。
月経が不順な方は、日頃から体が冷えていて、
生命を生むべき「熱」が腹中に集まらないことを意味します。

ですから月経時には特に冷えに気をつける必要があり、
冷えた物の飲食、洗髪、薄着、精神的ストレス、
過労などは避けます。

月経時に体を冷やすと、体の芯まで冷えが入り、
後々まで影響することがあります。
様々な「病」を生むことにもなるのです。

その場合は体の芯の冷えを鍼灸などの手段で
徐々に除いていく必要があります。

陰体の女性にとって、「冷え」はまさに大敵なのです.
プラナ松戸治療室